株と投資信託のいいとこ取りETF投資のデメリットだけまとめてみる
株式と投資信託のいいとこ取りのETFはとても優れた金融商品だと思っています。
ETFは、金融商品における20世紀で最大の発明といわれています。
機関投資家・個人投資家を問わず世界中で幅広く活用されています。
投資ビギナーからベテランのトレーダーまでも満足させる金融商品はメリットだけしかないのか?
あえてETF のデメリットをまとめて解説していこうと思います。
目次
ETF投資のデメリットを解説する
◇株取引と同じ売買手数料が必要になる。
ETFは株式取引と同じ扱いになるため、株の売買手数料が必要になります。
そのため、ETFを売買するためには証券会社ごとに決められた手数料を払わないといけません。
これは長期投資する上で非常に大きなデメリットです。
投資信託の場合はノーロードと呼ばれる手数料がかからない商品もあります。
また、ETFで短期トレードをする方は特に手数料は気にしながらの取引になることと思います。
しかし、証券会社によっては株の売買手数料を無料にできる方法があります。
投資スタイルにより証券会社を選ぶ必要があります。
例えば、SBI証券のアクティブプランにしておくと、
1日10万円未満の取引だと手数料無料になります。
頻繁に取引する方は検討するべきです。
そして、一気にETFを買わない限りは手数料を払わずにETFを購入できます。
◇ETFデメリット:積立投資ができない。
ETFは投資信託とは違い、積立投資ができません。
毎月一定額分を自動的に購入できれば価格のチェックなどを省くことができて楽なのですが、
ETFは随時自分の判断で取引の注文を自分で行わなければいけません。
例えば、各銘柄1回につき3000円ぐらいの積立から毎月始めてみるといったことが難しいということです。
少額取引、金額を指定しての取引ができない、
口数買付なので、毎月数万円で積立ようということができません。
端数が嫌いな人は嫌かもしれません。
しかし、自由に売買できる部分がメリットでもあります。
◇ETF デメリット:少額での取引ができない。
ETFは、投資金額が一般の投資信託よりも大きくなります。
一般的な投資信託を購入しようとした場合、ネット証券では100円から購入できます。
また、投資信託の場合は金額も指定することができます。
積み立て投資でも少額で始めることもできます。
1万円以下で取引可能なETF 銘柄がありますが最低購入価格(口数)は投資信託よりも初期投資にお金がかかります。
個別株と同じようにETFでは口数買付が基本です。
最低投資額は、取引価格×取引単位となります。
銘柄にもよりますが、
最低でも数千円~数万円をみないといけないみたいです。
株式初心者の投資に、
投資信託が非常に適しているのは、
「このように投資金額が非常に小さくて済む」からです。
それに対しETFだと、数千円から20万円以上の範囲で、お金を用意しなくてはなりません。
これが、一般の投資信託と比較した場合のデメリットとなります。
しかし、投資信託と比べた場合です。
個別に株を購入する場合は1銘柄あたり数万円から100万円単位でお金がかかりますので、
それを考えると必ずしもデメリットではないと言う見方もできます
◇ETF の為替リスクのデメリット
海外ETFを買い付ける場合に為替のリスクがあります。
海外ETFで一番気をつけたいのが、為替の動向です。
海外ETFは日本円ではなく、投資対象国の通貨で取引されます。
仮に、アメリカのダウ平均に連動する海外ETFを購入した場合、
購入時よりも売却時に円高に振れていた場合、ETFの売却益が為替の変動分、減少する事になります。
逆に、円安に触れたときに売却すれば、売却益+為替差益が発生します。
仮に海外ETF購入時と売却時の基準価額が全く同一でも、
購入時よりも円安の状況で売却した場合は為替差益が発生し、
利益が生じることになります。
為替のリスクはデメリットであり、メリットでもあります。
◇ETFは複利効果が無い
ETF は、一般の投資信託と異なり分配金は再投資されないという事です。
ETFの場合、配当金を自動的に再投資へ回すことができません。
再投資されないと言う事は複利効果が出ない事になります。
この点は要注意です。
ETFではあくまでも購入時より売却時の価格が上回っている事、
つまりキャピタルゲインが利益の源泉になります。
*キャピタルゲインとは、
株式や債券など、保有している資産を売却することによって得られる売買差益のことです。
しかし、分配金はその都度、
入金されますのでその分配金を再びETFの購入にあてることです好循環につなげていく事が肝心です。
投資信託は分配金を受け取るか、それとも自動的に再投資へ回すかを投資家が選択することになります。
*分配金は普通に課税の対象になる!!
分配金も、投資によって得られた利益になるので、課税対象です。
税制優遇処置は、
NISA口座や積み立てNISAを使うことによってほぼ解決できることとと思います。
◇ETFは投資商品の数が投資信託と比べて少ないデメリット。
ETF は、日本株・外国株・債券・不動産・金(商品)・レベレッジ型・テーマなど、投資選択は充分に揃っています。
しかし、投資信託よりも商品の数が少ないのが現状です。
積み立てNISAに対応しているETF数がとても少ないのが現状です。
しかし、ETFは指数に連動する事が目的ですので、
投資信託のように専門家の自由裁量で銘柄を選定するようなアクティブタイプではないとも言えます。
◇信託報酬(手数料)がかかる
株のように市場時間は自由に売買できますが、投資信託ですので信託報酬(運用管理費)と呼ばれる手数料がかかります。
もっとも一般の投資信託と比較した場合はETFの方が信託報酬は安いパターンが多いので、メリットだと感じている投資家も多いです。
◇流動性が低いETFがある。
とても人気のあるETFもありますが、
ETFは知名度も株式や投資信託よりも低い事もあり、個人投資家で利用状況は全体的に低い状況です。
そのため、人気のないETFの場合は取引が少ないので、
「買いたい時に買えない」「売りたい時に売れない」といった困った状態が発生する可能性があります。
特に、数千円から購入できる国内のETFは株板が薄い傾向にあります。
金融のプロやトレーダーがETFを選択する場合には、同指数(日経平均株価など)に連動するETFが複数ある場合は、売買高が大きい物を選択する人が多いです。
【最後に】
以上のようにETFにもデメリットが存在します。
しかし、どうでしょうか?
デメリットがメリットでもあるように感じませんか?
やはり、ETF は株式投資と投資信託のいいとこ取りをしている商品で魅力的だと思います。
特にデメリットを意識しないで事も大切です。
ETF の素晴らしいところは、基本的に分散でリスクが抑えられているという点です。
個別銘柄でアクティブに投資をすることもよいですが、ETF のインデックスファンドに絞って投資をするのもよいと思います。
“習うより慣れろ”の精神でチャレンジしてみてはどうでしょう。
ETF 投資 おすすめです。